2017年9月30日時点の日米のイールドカーブと日米金利差動向

こんにちは。

2017年度も半分が終わりました。さて、日本国債のイールドカーブはどうなっているのでしょうか?

財務省の金利情報から作成したイールドカーブは下のグラフのようになりました。尚、財務省のデータは2017/9/28のものが最後のため、数値は9/28のものです。

JGBYield20170930

長期金利が上がっていますが。まあ、誤差範囲なのでしょう。10年物の金利は0%から0.1%の間。日銀のコントロールがうまく効いています。250日営業日前と比べるとイールドカーブは上にシフトしています。イールドカーブコントロールは有効に機能しているものと思われます。

面白いのは20年超のカーブが250営業日前ではねていたのが、今は立ってきているということです。金融機関にとってはこれはいい傾向なのだと思います。順イールドでないと利ザヤが稼げないらしいので。具体的には短期の低金利で資金調達して長期で貸し付けるとか。個人から普通預金を集めて住宅ローンで貸すようなイメージでしょうか。

あと、債権のローリング効果のためにも長期金利が高いほうがいいみたいですね。ローリング効果のおかげで額面の金利以上の収入が見込めるそうです。

次にアメリカのイールドカーブを見てみます。アメリカ財務省のデータをもとにプロットしたものが下のグラフです。なお、アメリカ財務省のデータはちゃんと(?)9/29のデータがあったため、厳密にいうと日本とは日がずれているのですが、大きな差ではないのでここでは無視します。

USYield

アメリカは短期金利から長期金利までのカーブが上昇しているのですが、長期から超長期の上昇は緩やかとなっています。

250日営業日前と比べると全年限を通して上昇しています。わかりやすいですね。

最後に為替動向にも影響を与える日米金利差を見ていきます。

日米金利差20170930

過去250営業日前からの日米2年金利、10年金利の金利差のグラフです。上の線が10年金利差、下のグラフが2年金利差です。

日本は金融緩和継続、アメリカは金融引き締めに動くので、この金利差はさらに拡大すると見込まれます。その場合はドル高円安になると考えるのが自然なのでしょう。ただ、米金利があまり上がらないとするなら、あまりドル高が進まないかもしれません。そして短期金利が長期金利に追いつくもしくは追い越すと、逆イールドとなり、教科書通りなら景気後退になるのでしょう。

今後も注意深く見ていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。