平成30年度横浜市の予算を読む

こんにちは。

先日横浜市の平成30年度予算案が公表されました。自治体の予算案に興味がある人は少ないかもしれませんが、身近な開発ネタが書かれていることが多いため、私はチェックすることにしています。この予算案を都市開発の観点から見ていきたいと思います。

新たな劇場整備検討調査 1000万円

詳細不明ですが、タイトル通りだと思います。どこかに劇場を作るのでしょう。個人的にはみなとみらいに欲しいです。コンサートホールは既存のみなとみらいホール、新設されるぴあアリーナ、ケン・コーポレーションのアリーナ、コーエーのライブハウスと4つもできるのでもう充分です。ですから劇場がぜひとも欲しいです。かつてはセガの開発(55,56,57,58街区一体開発)の話があった時、劇場を設置する計画だったのですが、業績不振に陥り頓挫しています。ただ、近くに神奈川県民ホールがあるため、みなとみらいにできるかは不透明な気がします。横浜市がもう1つの都心と位置付けている新横浜あたりが妥当でしょうか?あるいは新港地区の空き地にでも作るのでしょうか?調査費が計上されたばかりなので、これからなのでしょう。採算が取れないと言う結論になれば、やらないでしょうし。

MM21 20 街区MICE施設整備事業  5 億5000 万円

平成30 年度は、MICE施設と周辺を接続するための歩行者デッキなど、周辺基盤整備に着手します。とあります。キング軸上で残された最後のピースである、20街区と50街区をつなぐ歩行者デッキの建設が始まるようです。

イメージ図はこんな感じです。

都心臨海部における回遊性向上の推進  6 億4900 万円

連結バスを購入するようです。そのうち街中を走ることになるのだと思います。現在でもみなとみらから山手にかけて赤い靴バスが走っています。<写真>見た目も気に入っていて、街の景色になじんでいてとても良いのですが、如何せん大人気でいつも混雑しています。以前乗車した時も、混みすぎて乗れない人がいました。大容量の輸送力が必要な幹線には連結バスのようなものがいいのかもしれません。

写真は横浜市都心臨海部再生マスタープラン概要版より抜粋。

桜木町駅周辺の都市基盤整備 7 億8900 万円

北仲通地区、野毛地区等周辺地区のアクセス性及び回遊性の向上、地域の活性化等を目的に、東日本旅客鉄道株式会社と協力し、JR 桜木町駅南側に新改札口の設置を進めるとともに、新改札口~北仲通北地区間の歩行者デッキの整備を行います。
桜木町駅の新改札を設置するようです。新改札の設置に合わせて桜木町駅と横浜新市庁舎および北仲地区を結ぶデッキの整備も行われるようです。桜木町から市役所に通う方は多いと思うので、このデッキがあると無いとでは移動のストレスがだいぶ違うのだと思います。また、歩行者が多いと横断歩道がなかなかあかず、車の通行にも支障が出ると思うので、歩車分離の思想は正しいと思います。

横浜市の資料から抜粋したものです。これを見ると、桜木町駅の新改札、既存のデッキが横浜市役所新庁舎に接続され、新庁舎のデッキを経由して北仲地区に伸びるようです。

大黒ふ頭スカイウォークの利活用  9500 万円

市民が客船を身近に感じる機会を創出するため、大黒ふ頭における超大型客船寄港時等の見学施設として、スカイウォークの利活用に向け補修します。
個人的にはこれが一番うれしいです。閉鎖される前のスカイウォークには何度か足を運んでいましたが、横浜港越しに見える富士山は見事でした。港、船、横浜、富士山という景色は横浜らしさの象徴のような気がします。大黒ふ頭からでも見えますが、地上からの景色のため少し景色が詰まったように見える気がします。ベイブリッジからの景色は良いのですが、走行中でないとみられないため、限界があります。それに対してスカイウォークからの眺めなら落ち着いてみることができるので、閉鎖は残念に思っていました。かつて営業していた時は、首都高の大黒PAから歩いて入場でき、かつ、割引で入場できたので、是非その制度が復活するといいと思っています。

賑わいのある港づくり 5800 万円

市民に親しまれている重要文化財「帆船日本丸」の長期保存活用に向けた大規模改修を進めます。また、大型国際イベント開催時のホテルシップの実施に向けた検討を行います。
国の重要文化財指定にあわせた大規模改修のようです。今でも悪い状態ではないと思うのですが、長期保存と書いてあるので何か特別な対策を行うのでしょう。

今年も様々な事業が見込まれています。今後も注視してきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。