こんにちは。
過去に何度も調べてはわからなくなる裁定買い残について書きます。これは主に自分用のメモです。
裁定買い残とは
ニュースなどで出てくる”裁定買い残”ですが、その元となる裁定残について説明します。
裁定残
市場では様々な取引が行われます。その中の1つに裁定取引があります。裁定取引とは、簡単にいうと同じ商品なのに値段が異なる時に成立する取引です。同じ商品ですから安く売っているところで仕入れて、高く買い取るところで売ればその分の差額が手に入ります。証券市場では例えば日経平均先物と現物の間で取引が行われますが、無リスクで儲かりますので価格差が開いても次の瞬間には裁定取引業者により裁定取引が行われて価格差がなくなります(あるいは売買しても意味がない程度の差まで縮小)
裁定取引が行われてそのままになっているポジションが最低残と呼ばれます。
裁定買い残
裁定買い残とは、裁定取引の結果残っている現物の買いポジションの残高のことです。同様に最低売り残とは裁定取引の結果残っている現物売り残高のことです。
なぜ最低買い残が注目されるかというと、最低買い残が発生する要因としては、先物が割高になる局面だからです。割高でも先物を買おうとする人のモチベーションとしては株価が上がることを予想しているわけです。先物が割高=先物を買って現物を売ると儲かるという図式が完成します。よって、裁定買い残高=上昇を見込んだ先物の残高ということになります。
しかし、先物には決済日がありますので、先物買いは短期勝負の売買である可能性が高いです。そのため、短期勝負の先物が積み上がっている状態=裁定買い残が積み上がっている状態はいずれ解消される懸念があるわけです。
さて、ここまでが通常必要になる話なのですが、私が欲しいのはこの後の話です。
じゃあ、このデータどこから取ってくるのかという話がいつも忘れてしまうのでメモを書くわけです。
裁定買い残高のデータはどこ?
大元のデータはJPXです。日本取引所グループです。そこの
トップページ>マーケット情報>統計情報(株式関連)>プログラム売買・裁定取引>プログラム売買
というところにあります。ページのタイトルは”プログラム売買・最低取引”とあり、最低取引の方を見ると間違えます。
正しくは、プログラム売買の方を見ます。欲しいのは残高の金額であって株数ではありません。株数なんか見たって意味がないです。どれだけの金額が投入されたかが重要だからです。株数なんて株価次第で数百円から数万円とバラバラだからです。
プログラム売買の状況という資料のうち、裁定取引かかる現物ポジションという表の、買いポジションの当限の金額が欲しい情報となります。
データは毎週第三営業日に公表されます。
データファイルをご覧になった方はわかると思いますが、PDFの方は報告書の体裁です。まあPDFなのでいいでしょう。
しかしExcelの方を開くとPDFと同じ体裁です。使いづらい。シンプルな表だけにしてくれればデータ処理がしやすいのに。
余談ですが、JPXのホームページは欲しい情報が探しづらいです。何度来ても迷う時があります。なにせ東証と大証が合併してできたため、それぞれデータが別々です。いまだに統合してません。おまけにデータ処理に不向きなPDFとかexcelですし、excelも表題とか余計な情報が多いし海外に比べると非常に扱いづらいつくりです。
以前JPXからデータを買ったことがあるのですが、中身が間違っていました。指摘して再度送ってきたものも間違っていました。最悪ですね。取引所なのにデータ間違っているなんてありえないです。
こんなことじゃ海外の取引所に勝てるわけがないと思いました。
話が逸れましたが、裁定買い残高とそのデータの場所のメモでした。