Skew指数

シカゴオプション取引所(CBOE)が発表している指数です。S&P500指数のオプションを用いて、市場が予想しているテールリスクを指標化したものです。テールリスクがない場合が100で、デールリスクが大きくなると指数が大きくなります。

CBOEの資料から抜粋した、SKEWの値とSP500の30日間の対数リターンの確率を以下に示します。

SKEW
100 2.30% 0.15%
105 3.65% 0.45%
110 5.00% 0.74%
115 6.35% 1.04%
120 7.70% 1.33%
125 9.05% 1.63%
130 10.40% 1.92%
135 11.75% 2.22%
140 13.10% 2.51%
145 14.45% 2.81%

これをみると平時(SKEW=100)の場合で標準偏差の2倍まで下落する確率は2.30%程度と市場が見込んでいることを示します。同様にSKEW=140まで上がると、標準偏差の2倍まで下落する確率は13.10%、標準偏差の3倍まで下落する確率は2.51%見込んでいることを示します。

CBOEの記述によると、この指数は過去100から150の間で推移していて、平均は115だそうです。

なぜこの指数を取り上げたかといいますと、直近ではVIX指数が低下(10.85)しているのですが、トランプ政権に対する不透明感や、欧州の政治リスクが織り込まれていないような気がしています。2017/2/10時点のSKEWは130.47(前日比+1.28)であり、高めの水準で推移しているように見えます。

単にVIXだけを見ていると足元をすくわれる気がするので、このSKEWもチェックし、楽観的な時ほど気を抜かないようにしたいものです。